メタボ対策の要 カロリーオフ3つのポイント

~カロリーオフテクニック~


1.食材選びでカロリーオフ
■脂の少ない部位を選ぶ
●豚や牛はバラ肉よりも、ロース肉、ヒレ肉に
※100g当たり 豚バラ肉=386kcal 豚ロース肉=263kcal 豚ヒレ肉=115kcal
●鶏肉はもも肉よりも、むね肉、ささみに
※100g当たり 鶏もも肉=200kcal 鶏むね肉=191kcal 鶏ささみ=105kcal
●魚は腹側の身よりも、背側の身に
※半身の場合 腹部だけで全体のカロリーの半分以上を占めているので背側を好んで食べましょう

■低カロリー食材を取り入れる
●こんにゃく
※100g当り 6kcal前後
●きのこ類(シイタケ、シメジ、キクラゲ、エノキなど)
※100g当り 20kcal前後
●海藻類(寒天、のり、わかめ、ひじき、昆布など)
※1食当り 10kcal前後

2.クッキングでカロリーオフ
■脂を減らすクッキングテクニック
●脂身を切り落とす
●焼いて落とす(グリルで網焼き、じっくりフライパン焼き)
●ゆでて落とす(下ゆで)、煮出して冷やし固めて取り除く

■油を減らすクッキングテクニック
●フッ素樹脂加工のフライパンを使用す
●油をスプレー式容器で噴霧し少量に
●油を吸い込ませない(衣につけて揚げない)
●油を吸い取る(焼いた後、揚げた後)

3.献立と食べ方でカロリーオフ
■盛り付けを工夫する
●大きな器に余白を残してカフェ風にふんわり盛る
●丼物やカレーもご飯の量を通常のお茶碗1杯分に
●皿数を増やして見た目の満足度をアップ

■脂質・糖質を減らして食物繊維を増やす
●野菜をたっぷり食べる(1日の目標は350g)
●低カロリー食品で増量

専門医に聞く「メタボ対策を教えて下さい!」

~食欲が満たされるメニューで成功をめざしましょう!~

Q 食事と運動、どちらが予防・改善に効果的ですか?

A どちらも大切ですが、どちらかといえば食事です。運動で消費するエネルギーは思ったよりも少ないし「運動したから、食べても大丈夫」と、かえってたくさん食べてしまうことが意外とよくあるのです。
過食や偏食が一番の原因ですから、食事に気をつけることが何よりも効果的です。

Q どんな食生活を心がけたら良いですか?

A まず、食べ過ぎないようにすることです。といっても、極端な減食をすると体が「飢餓状態に陥った」と勘違いして脂肪を蓄えようとしだすので逆効果です。これをリバウンドといって、リバウンドを繰り返すと太りやすく痩せにくい体になってしまうため、注意が必要です

Q 太りにくい食事のしかたはありますか?

A 最初に食物繊維の多い野菜から食べ始めると、よく噛んで食べているうちに空腹感がやわらいでくるので一気にごはんやおかずをたべてしまう‘ドカ食い’を防ぐことができます。また、ご飯より先にみそ汁から手をつけるのもいいでしょう。みそ汁に含まれているさまざまなアミノ酸のいくつかに、インスリンの分泌刺激作用があるのではないかといわれてきました。インスリンは食後に大量に分泌されて糖の代謝を促すホルモンです。
日本人は体質的に食後のインスリン分泌のスピードがゆるやかなので、食事で急に血糖値が上がると糖の代謝が追いつかず、摂ったエネルギーが脂肪になりやすくなるのです。
ごはんにみそ汁という古来の食習慣が日本人の健康を守ってきたのかもしれません。


Q 健康的な食生活を習慣づけるにはどうしたらよいのでしょうか?

A 脂肪、塩分、カロリーを抑えながらも、食欲を満たし、満腹感が得られるような食事にする事です。
それから、1日の摂取カロリーのうち50%をごはんなどの炭水化物で摂るようにするのがポイントです。
炭水化物を減らしすぎると栄養バランスが崩れるだけでなく、食欲や満腹感が得られにくくなり、肉のおかずなどをたくさん食べたくなってしまいます。また、腹もちのいい食事にするには、食物繊維を多く含む穀類をおすすめします。たとえば白米を胚芽米にするとか、白米に雑穀を混ぜて炊くとか、パンなら胚芽や全粒粉が入ったものを選ぶなどするといいでしょう。

Q 子供など、家族の食生活は何に気をつけたらいいですか?

A 子供はコンビニで買えるようなお菓子やファーストフードが大好きですが、あっという間に食べてしまうわりにはカロリーが高いので気をつけたいものです。また、会社勤めをしている人は、昼食やお酒の席で食べるものを意識する事も大切です。野菜は出来るだけ多めに、ごはんなどの炭水化物は一食につき体の大きさに合わせてお茶碗1~2杯にするのが適当でしょう。肉・魚・卵・大豆食品などのたんぱく質は一食につき一品を目安にして朝・昼・夜の3回をきちんと食べるようにしましょう。なお、食事療法をするときは、家族みんなで取り組むことが成功の秘訣です。みんなで食事を楽しんで、家族の健康づくりを応援しましょう。